個人年金保険とは、私的年金の一つで保険の仕組みを使い、保険料の拠出が前提となっている年金制度です。民間金融機関が運営し、保険料の運用リスクが公的年金(国民年金・厚生年金)よりも高いです。
年金の受け取り方には、主に以下があります。
1.終身年金−受け取り開始年齢に達してから、被保険者が死亡するまで受取人に年金を支払うもの。
2.保証期間付終身年金−終身年金の内、初めの10〜15年間に関しては被保険者がその間に死亡し
ても、受取人またはその相続人に保証期間の終了まで年金を支払うもの。
3.確定年金−被保険者の生死に関係なく、5〜20年など定められた期間は受取人に年金を支払うもの
。貯蓄の取り崩しに形態的には最も近い。
4.有期年金5〜20年などの定められた期間の内、被保険者が生存している間のみ年金を支払うもの。
5.保証期間付有期年金−有期年金の内、初めの5〜10年間は保証期間として、被保険者の生死に関
わらず年金を支払うもの。
定額年金保険
契約した段階で、将来受け取る年金額が確定するもの。契約時の予定利率に保険の受取額が大きく左右されるため、1990年代後半〜2000年代のようにそれが低い段階での契約は一般的に損とされます。
また、インフレーションなどへの対応がしにくいといった問題もあります。
終身保険や養老保険など、貯蓄型生命保険は多くの保険会社において、満期時ないしは支払い終了時に、定額年金へ切り替える事が出来るようになっています。
変額年金保険(投資型年金)
1990年代に現れた個人年金保険で、投資信託の制度を取り入れたものです。基本的に契約者が保険の運用に対する指示を行い、その成果に基づいて年金額が決定します。元本の保証は基本的になされないため、自己責任に基づく年金制度といえます。ただし納付額の100〜110%等、年金原資の最低保証を定めたタイプも生まれてきています。また被保険者が死亡した場合は、最低でも納付金額分の死亡保険金が支払われます。現在定期的な収入があるような立場の利用者としては月払い・年払いといった分割払い(積立型、平準払い型などともいう)の方が利便性が高いと言え、米国ではそのような分割払いの商品が多いですが、日本の場合は多くの金融機関で退職金を運用するような層を主要顧客として想定しているため、一時金を一括して納めて運用する一時払い型の商品が圧倒的に多いのが現状です。
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