養老保険とは、生命保険のうち保障期間を一定に定めたもので、満期時に死亡保険金と同額の満期
保険金が支払われる保険をさします。
養老保険は、満期時に必ず保険金を支払う必要があることから、保険料の額には保障に関する部分の他、満期保険金支払いのための積み立て(貯蓄)部分が含まれます。仕掛けとしては積立貯金と、年毎に保険金額が減少する逓減定期保険を組み合わせたものといえます。終身保険や定期保険と比較した場合、同一保険金額を確保するための保険料は、最も割高になります。ただし積み立ての部分が存在するため、定期保険が加入時の年齢に応じて保険料が高くなるのに対し、養老保険の場合は一応あるものの、その変化は少ないです。
終身保険同様、その保険料額は保険会社が集めた資金の運用による利回り予想である予定利率(生命保険の契約者に対して約束する運用利回りのこと。)に左右されます。しかし2001年以降の予定利率は過去最低の1.5〜1.75%という水準になっており、そのため加入年齢によっては満期時までに支払った保険料総額が満期保険金を下回るという元本割れの現象も生じています。
終身保険が現れるまでは保険会社の主力商品でした。もともとは日本人の平均寿命が50〜60歳台と低かったことから、老後の資金を積み立てるとともに、万が一の際の保障を兼ねるという養老保険はメリットの高い商品でありましたが、平均寿命が延びたことで定年後10〜30年間程度続く老後に無保険状態になる欠陥が生じることになり、主役の座を降りました。定期保険を特約に据えた定期付養老保険も存在します。また終身保険・定期付終身保険・医療保険に、養老保険を特約(ないしは主契約)として付けたものも存在します。
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