アカウント型保険とは生命保険の一種です。アカウントとは口座のことで、銀行における預金口座に似た積立金部分があるのが特徴です。2000年以降、一部の生命保険会社で定期付終身保険にかわる新たな主力商品として販売されているものです。利率変動型積立終身保険などと呼ばれることもあります。
アカウント型保険では、大きく保障部分と積立金部分に分かれた設計になっています。契約者は毎回一定額の保険料を支払い、そのうちのいくらかを主に定期保険や医療保険などで構成される保障部分に充当し、残りを積立金として貯蓄します。積立金には所定の利息が付与され、払込期間が満了を迎えた時点で積立金部分の貯蓄額に応じた一時払の終身保険や個人年金保険へ移行する仕組みになっています。終身保険や年金の額は、貯蓄された積立金額によって変化します。
積立金にはある程度柔軟性があり、積立期間中であれば毎回の保険料から積立金への配分額を変更することによって保障の内容を見直したり、急な経済的事情が発生したときに積立金を引き出して使用することが可能になっています。また、積立金そのものから保障部分の保険料へ充当することも可能になっています。つまり月々の保険料全額を保障部分に充当するのに加え、積立金から毎月一定額を切り崩すことによって、保障部分の保障を厚くするような運用も可能ですが、当然のことながらこのような運用を行うと終身保険や年金へ移行する原資が減少します。
なお、前述のように積立金には利息が付与されますが、利率は経済情勢によって変動するようになっているのが一般的であり、積立金部分には決済機能はないのが一般的です。
利点としては、大きな保障が必要な時期には定期保険でこれをまかない、同時に一生涯の保障の準備も行うという点では定期付終身保険と同様です。比較すると、やはり積立金部分による運用の柔軟性が利点として挙げられます。
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