イ 足場の組立、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て、工作物の解体等を
行う工事です。
<例 示>
とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨等組立て工事、コンクリートブロック据付け工事、工作物解体工事など
ロ くい打ち、くい抜き及び場所打ぐいを行う工事です。
<例 示>
くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事など
ハ 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事です。
<例 示>
土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事など
ニ コンクリートにより工作物を築造する工事です。
<例 示>
コンクリートエ事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリートエ事など
ホ その他基礎的ないしは準備的工事です。
<例 示>
地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウトエ事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、道路付属物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事など
■補則
鳶職(とびしょく)(曳き屋、遣り方と同じ)とは、一般的に建設業で、高い所での作業を専門とする職人を指す。町場では地業も行う基礎工事、簡単な間知石積など、またこれ等の事から「鳶、土工(土方)」と一括りで呼ばれる。 作業の種類や職業などによって「足場鳶」「重量鳶」「鉄骨鳶」などに分けられることがある。 建築現場の職人の間では、高所を華麗に動き回る事から「現場の華」とも称される。とても長い歴史があり、日本の文化、伝統芸能を担う特別な職業でもある。棟上の時、梁から梁へ文字通り飛んだので鳶といわれる。 道具として代表的なものが鳶口でありこの事からも町火消(延焼家屋を曳き倒すときに使う)、梯子乗り(梯子を支えるのに使う)、木遣り(木をやりまわすのに必要)とは不可分であると言える。またこの鳶口から鳶職といわれる。
本来の職域は主に木造軸組工法の家屋の建築を担う職人。作業内容は地業(地均し、掘削)、基礎工事、足場の架設、棟上(軸組の組み立て)。その他は建築解体、曳き屋(詳しくは下記分類参照)、木遣り(木材の運搬)。祭礼内容は地鎮祭、上棟式、竣工式。
1.足場鳶
建築現場で必要な足場を設置する職人。単に高所作業を行うだけでなく、設置場所の状態や作業性
、足場解体時の効率など、その場に応じて的確に判断して組み立てることが求められる。会社組織
として、建築現場の仮設足場のレンタル・据付・解体を一体となって請け負っている場合が多い。
2.鉄骨鳶
鉄骨構造の建築物において、鉄工所などで製作された柱や梁になる鋼材をクレーンなどで吊り上げ
て組み立てる(建て方・建て込みとも呼ばれる)鳶。
3.重量鳶
土木では橋梁の現場で主桁架設を行う。また、建物内部の重量物(大型機械など)の据付(設置)を
行うのも重量鳶である。足場・鉄骨鳶に比べて専門性が高く、プラント・空調給排水設備・電気設備
工事の一部を重量鳶が仕事する場合も多い。
4.送電とび
現在の正式名称は送電線架線工という。電気工事の知識を持ち送電線の碍子の点検補修、交換と
送電線の架線を送電鉄塔に登り送電線上で作業する。近年非常になり手が少なく電力会社は、そ
の確保に困窮している。(送電鳶では検索しても該当しないので「とび」とした)
5.基礎工事業
主に町場の住宅の基礎工事を専門とする。町鳶から分業または兼業。基礎工事の準備段階として
木杭と貫でベンチマークとなる囲いを作るこれを「遣り方」といい、鳶職の別名になった。また「やり方
」の語源とも言われる。
6.曳き屋業
建築物を基礎から分離し上物は解体、分解せずそのままの形で移動、移設する職業。歴史的に古く
鳶職の職能の一部だったが、最近は高度に工業化されたコンピューター制御のジャッキアップシス
テムを駆使する専門業者も多い。
7.解体業
建築物の解体を行う職業(煙突解体業という専門職もある)。足場架構も必須である。鳶職から分業
または兼業。また町火消の消火活動自体が、延焼家屋やその周辺の家屋を素早く曳き倒し(解体、
壊す)防火帯をつくるという荒っぽい作業であったが、その緊急時、危険な場所での技術が解体業の
礎になったことは否めない。
8.煙突掃除業
主に銭湯の煙突掃除を行う。銭湯がボイラー室を持つようになり、法律によって煙突の設置と高さが
定められた。その事により掃除や点検をする専門職として主に町鳶から分業したが、現在、銭湯自
体が激減し都心部でも数人しかいないといわれている。
[資格]
足場の組立て等作業主任者などを所持することが多い。技能検定の中に「とび技能士」の一級技能士、二級技能士、三級技能士の技能検定試験がある。
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